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科学はなぜ農業の死を夢見るのか @藤原辰史

  • 執筆者の写真: KD
    KD
  • 2024年12月8日
  • 読了時間: 1分

現在進行中の資本主義社会は、食も農も省略できるものとして捉えるところまで来ている。料理どころか食べることが面倒な人が増えていることも確かである。

このような緊急事態に及んでそれでも食も農もやめてはなららいと考える人たちは、それに抗する食と農の思想を編んでいく必要がある。しかし、それは朗らかすぎる自己肯定に陥りやすく、思想の強靭性が失われ、かえって食と農の崩壊に加担することになる。無制限な自己肯定こそ、農本資本主義が国家暴力とつながる接着剤だったことを忘れてはなるまい。


農本主義は、ヴァリエーションに富んでいるとはいえ、基本的には、反欧米、反都市、反工業、反エリート、反資本主義を唱え、それらに苦しめられる国民の心性に寄り添うロマン主義に、多くの場合はポピュリズムに寄り掛かった。しかも、そこでは圧倒的な科学の力、経済の力に対する後退戦を強いられたがゆえの判官びいきのような心性が、輪を掛けてポピュリズムを強化した。

 
 
 

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