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「野菜卸値、一時前年の2倍」一過性でなく、トレンドか?

  • 執筆者の写真: KD
    KD
  • 2016年12月28日
  • 読了時間: 2分

2016年の野菜卸値は過去最高になりそうだ。じゃがいもやにんじんは一時前年の2倍に跳ね上がった。市場取引が減り、入荷量の変化に価格が振れやすくなっている。農家の高齢化で生産も減り続けている。15年の農家の平均年齢は67歳、農家数は215万5000戸と10年で24%減った。野菜の収穫量も同じく10年で6%落ち込んだ。2016年の野菜の収穫量は1365万4000トン。コメと同様に、野菜も大手量販店との直接取引がじわり増加してきている。

(メモ)

・グローバルでは、2000年から2050年にかけて食料需要は最大70%増加予想

・人口増、中間消費者層の拡大、都市化、所得向上、ライフスタイル変化など

・乳製品や食肉は最大2倍、穀物も最大1.5倍に需要膨らむ

・一方で、生産性の向上は停滞

・土壌荒廃、土地確保困難、水資源枯渇、異常気象、病原の増加など

・不耕起農業、農牧林業や耕地を必要としない農業のアイデア(工場etc)

・価格高騰により、食料を入手できない人口増加

・2007~08年時点で、世界の栄養不足人口が10億人以上まで膨らむ

・食生活の変化に伴い、外食・中食の割合が増えた結果、農産物の買い手も家庭から企業へシフト

・加工用や外食向け以外の直接消費者向け生鮮食品の流通マージンは生産額の9割

・日本の農地の80%は水田と畑、米・豪・中は農地の60~80%が牧草地

・60歳以上の農家7割超える

・コメ生産の原材料(肥料・農薬・種子)コストは、米国と中国の約4倍(日本403ドル/トン収穫)

・大豆概ね5倍、小麦3倍

(意味合い)

食料危機は以前より警告されてきてはいたが、スーパーで野菜を購入するケースにまで迫ってきた。台風などの一過性の要因として片づけてはいけないと感じる。価格の高騰だけで済めばまだよいかもしれない。食料自給率の観点からも真剣に取り組むべき課題だ

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