米トウモロコシ消えた中国輸入

飼料やバイオエタノールの原料になる米国産のトウモロコシが欧州や日韓などに向かっている。米国と距離をとろうとする中国の需要が減少したことで、割安感が注目され、トランプ関税を巡る政治的な思惑が交錯して消費地が変わっている。9月頃からの収穫以降は供給増加が見込まれ、相場は軟調に推移しそうだ。

・2023～2024穀物年度　総輸出量4063万トン

　メキシコ41％、日本19％、コロンビア12％、中国7％、韓国4％、その他17％

・2024～2025穀物年度　総輸出量5154万トン

　メキシコ34％、日本19％、コロンビア11％、韓国9％、欧州6％、台湾3％、アフリカ3％、その他15％

・今年度の輸出先、中国ほぼゼロ、欧州やアフリカ、アジア向けが伸長

・中国は、ブラジルなど南米産へと切り替えている

・日本、韓国、台湾、ベトナム、インドネシア向けも拡大

・米国産の相場安だけでなく政治的な思惑も働く