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養殖魚が支える世界の食卓 生産量、牛肉超え豚・鶏に迫る

  • 執筆者の写真: KD
    KD
  • 1月12日
  • 読了時間: 2分

人類にとって養殖魚が肉に匹敵するたんぱく源になりつつある。世界の養殖魚の生産量は30年間で4倍強に増えた。牛肉を上回り、豚肉や鶏肉に迫る。魚食は和食ブームや食の多様化で世界に広がった。魚は育てやすく環境負荷も低い。温暖化や食糧不足が今後も人類を魚食に駆り立てる。


2024年9月、ブラジルに集まった20カ国・地域(G20)農相らは共同宣言で、養殖業拡大を訴えた。国連食糧農業機関(FAO)が掲げる持続可能な養殖生産量を30年に20年比で35%以上増やす目標に従い、発展途上国への技術移転や投資を進める重要性を確認した。


牛肉や豚肉の生産はエサの穀物を栽培する農地の不足で伸び悩む。すでに世界の草原の7割、森林の3割強が農地に変わっており、開墾できる余地は少ない。人口増で動物性たんぱく質の需要は膨らみ続けている。


これからは温暖化対策の制約も重なる。畜産由来の温暖化ガスは総排出量の14.5%に達する。欧州委員会によると牛肉の生産で約29億トンが出る。特に牛のゲップなどに含まれるメタンは総排出量の4%を占め、日本の総排出量の約2倍に達する。豚肉、鶏肉と卵の生産でそれぞれ6億トン程度を排出する。FAOは23年の報告書で「畜産の温暖化ガスを削減する道筋を描くことが急務だ」と訴える。

養殖魚の生産に伴う排出量は2.6億トン(17年)と牛肉の10分の1程度にとどまる。


アジアの養殖生産量は00年から約3倍に増えて、世界の88%を占める。

約15億人が暮らすアフリカの生産量は世界の2%に過ぎず、中南米と北米も5%にとどまるため、今後増やせる可能性がある。日本は不安を抱える。水産物の自給率はかつての100%超から6割に下がった。

 
 
 

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