top of page

鳥インフルが呼ぶ食料危機、感染阻止か食料優先か

  • 執筆者の写真: KD
    KD
  • 3月20日
  • 読了時間: 2分

鳥インフルの拡散が止まらない。南極大陸にまで及ぶ広範囲の流行で収束は見えない。しかも野鳥や家禽にとどまらず哺乳動物にも影響が及び、米国では乳牛の間で感染が拡大している。

2021年に変異したとみられる。致死率の高い鶏などとは異なり水鳥はほとんど症状が出ずウイルスの貯蔵庫とも言える。特に渡り鳥は移動距離が長くほかの種に感染するリスクが高まった。ネコやキツネは病気の鳥を食べることでウイルスに感染し、野鳥の糞便からも感染が疑われている。乳牛の感染は偶発的に起き、農場間の移動でウイルスが拡散された。

・乳牛への影響は深刻でなく死亡する個体はほとんどないが、牛乳の生産量への悪影響は甚大

・採卵鶏やブロイラー、七面鳥への影響は大きく、1月だけで米国で2000万羽、日本で600万羽が殺処分された


世界的にみて鶏は動物性たんぱく質の主要な供給源だ。鶏卵や鶏肉の供給量が大幅に減れば世界的な食料不安につながるほか、栄養の摂取量が足りなくなる事態も起きる。特に、低中所得国には深刻なリスクがある。

中国やエジプトなどは家禽にワクチンを接種している。フランスは23年から感染に弱いカモへの接種をはじめた。ワクチンで家禽が死ななくなれば生産コストは抑えられるが、症状が現れにくくなるため感染した家禽が出回るリスクがある。

感染拡大を阻止するか、食料を優先するか。国によって優先事項が異なり、対応の難しさがある。


 
 
 

コメント


最新記事
アーカイブ
タグから検索
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square

© 2024 by AgriImpact Inc All Rights Reserved

  • c-facebook
  • Twitter Classic
  • Google Classic
bottom of page